1)ここは北海道の湧別〔Yuubetsu〕という所での武田惣角の合氣の神髄をご披露します


秋のある日、祭礼で剣道大会が行われた。田舎の祭りながら全道から大勢の剣道家が集まってきた。地元の佐々木亮吉という小野派一刀流の剣客がいた。その佐々木は強豪をすべて破り優勝した。惣角は試合を終始観戦していたが道場に戻った後、彼に忠告した。

この後の試合では「引き小手」だけは止めなさい。打っても余り利かないし、つけこまれるから止めた方がいい。佐々木は答えた。「私は小手を打たれたことがない。大丈夫だ。」

惣角はうなずいて、佐々木に言う。では試合をしてみようと謂うことになり二人は対峙した。
「さあ、わしが小手を打つから防いでみなさい。」小手のみを打つ相手の攻めを、防げないはずがないと佐々木はタカをくくった。だが惣角の左小手打ちは、見事に佐々木の右小手に決まった。続いて右片手打ちが左小手に入る。「それ、左小手、つぎは右小手」惣角は予告しておいて竹刀を振り下ろす。彼は受けも払いも出来ないまま、打ち込みは続けざまに決まった。

さすがに彼は参りましたと敗北を認めた。彼は両籠手を外すと、両手首に直径一寸ほどの黒いあざが出来ていた。あざが一所にのみ出来ているのは、惣角の打ち込みが同じ場所に集中したことを示していた。惣角の名人達人の域に達していた証左といえよう。

2)ここで翻ってゴルフの話をしよう

以前飯田もゴルフをほんの少しかじったことがあった。社内のコンペで初出場、初優勝を果たしたことがある。ゴルフの上達の秘訣ともいえるクラブのグリップの練習である。札幌は雪国なので冬期間はゴルフ(グリーンにでること)が出来ません。そこでこの期間はクラブを握るだけでもやるといいよと先輩に言われたことを想起した。グリップを直すだけで、ゴルフは変わるから。何故練習すればするほどミスショットが増えるのか?スイング改善の手がかりは「グリップ」が9割にもなるという。

3)厳周伝柳生新陰流(Genshu Den Yagyu Shinkage Ryu)太刀の握り方である。

剣道のように人差し指と親指の間をすぼめないで丸く握るという。この丸くなった指の間を「龍の口」(Tatsunokuchi)と呼び、特に重視します。柳生厳周曰く「新陰流の手の内を教えるのであれば上記の如く「是れが流儀の手」になると言っている。読者のみなさん!この三つの事例をよく検証されたなら,何か共通項が浮かび上がると思う。

首締め1754(75)

パンパンの止めて!の合図
まだ締めていないのに鎖骨辺りに触れているだけなのに真綿で首を締められている様でとても苦しいと云う。これが合氣の特性です。MUDENAIKI
演武者は合氣柔術無傳塾 飯田宏雄
MUDEN NO Aiki
2017年7月2日

2021年9月3日

いい氣 いい出会い いい仲間づくり
Good energy  Good enccounters Good relationships
合氣護身術大東流無傳塾
塾長・最高師範 飯田 宏雄